少し前、縄文杉と白谷雲水峡を観に屋久島に行きました。

白川雲水峡には、スタジオジブリ長編アニメーション映画作品『もののけ姫』の深い原始の森のモデルにもなった『苔むす森』と言われる場所があります。

近くに住んでいながら一度も行ったことがなくて、念願が叶ったのですが、思っていた以上のも世界がそこにはありました。(携帯画像でごめんなさい)

ここは日本なのかな??

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(写真:苔むす森。ふもとからのアプローチも近く、それでも片道3時間。)

木々や岩のスケールが大きくて、島全部が妖気に包まれているようでした。自分の日常の反対側で、この森の営みが存在していることが今でも不思議です。

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(写真:鬼のように大きい岩がゴロゴロ。アシタカとサンが出会った場所を連想します。)

屋久島と言えば、有名な杉の大木を巡る散策を思う人が多いと思います。

樹齢数千年を超えた杉がそこかしこに息づいていて、大木の傍らに佇んでいるだけでパワーを感じることができます。

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(写真:メデューサの木。不思議な枝振り・・・。)

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(写真:縄文杉。これを見るために片道5時間。。GW中はずっと登山渋滞でした。)

見上げきるまでに自分の体が仰け反ってしまいそうな大木たちや、壮大で荘厳な景色は、森の主役です。                                                    登山者の多くは、その景色を楽しんでいました。たまに出没するシカや猿も、豊かな森をいっそう演出してくれます。

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(写真:ヤクジカ~かわいい。あまり人間を警戒しないようです。)

でも、主役はこれだけではありません。

足下に目を落とせば、そこにはもう一つの世界が存在しています。

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日常ではあまり見られない、オニクラマゴケやヤクシマゴケ、ムクムクゴケ。地面だけでなく、岩や大木にビッシリと苔が群生しています。

極小の世界の植物にも、その生態ふくめ不思議な魅力があります。

苔には記憶があり、光と影と大陸移動についての会話が太古の昔から交わされてきました。

見たこともないような大きな岩も、杉の大木も、その表面はコケの柔らかな緑に覆われ      その表面は摩滅されて、一粒また一粒と小さな粒子に戻されていく―。

そこでの私の思考は、植物や土や岩達が交わすゆっくりとした会話を邪魔する騒音のように思えました。

自分の輪郭を忘れ、自分という人間もこの自然の一部に還っていくような気持ちがします。

 

植物を知るためには、まずそれがどんな名前なのかを調べて、データを集めなければいけません。盆栽でも、それぞれの植物の基礎知識を押さえておくのは必須です。

でも、図鑑に載っている名前は彼らの本当の名前ではありません。

 

植物は植物の名前をもっています。

 

この世界で彼らがどんなふうに存在しているか、その神秘の前にはなんの意味もない質問や答えがあるということを、皆さんに伝えなければいけないと思います。

 

植物たちに目を向け、耳を澄ませば、

彼らはいつでもあなたの肩にそっと手を置いて、その真実を教えてくれるものと思います。

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(写真:太鼓岩より)